Reversi-Love#63~彼氏くん彼女さん~

 
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祐介は車を走らせた。

心臓がまだドキドキいっている。

---なんなんだ、このドキドキは。しかし、とどまれてよかった。俺、やばいな。春奈といると、変な気分になっちまう。こんなの、クロに悪い。


---祐介先生、なんであれ以上してくれなかったんだろう。いつもだったら・・・って、私ってば何を期待してるんだろうっ。だめだめっ。

しばらく走ると、祐介は駐車場に車をとめた。

祐介は春奈を浜辺へと連れて行った。


「うっわーっっ。キレイ~っ。日本じゃないみたいっ」

嬉しそうにはしゃぐ春奈を、祐介は後ろから見ている。

「海キレイっ。砂浜白いっ。祐介先生っ。こんな海、初めてっ。連れてきてくれてありがとうっっ」

そういいながら波打ち際へとかけていく。

そして波が寄せるのを避けながら、楽しそうに笑っている。

「祐介先生もっ。こっちこっちっ」

サンダルを脱ぎ、子供みたいにはしゃぐ春奈を見て、祐介も靴を脱ぐと照れながら春奈のもとへと歩いて行った。

春奈は祐介の手をぐいっとひっぱる。

「わっ。つめてっ。」

波が足にかかる。

春奈はお構いなしに波打ち際を祐介の手を引っ張りながら走る。

「すげえはしゃぎっぷりだな?」

祐介がそういうと春奈は満面の笑みを返す。

「だって、楽しいですっ。祐介先生は楽しくないんですか?」

頬を赤らめながらきく春奈に、祐介は照れながら答える。

「楽しい・・・」

「ですよねっ。人もほとんどいないしっ。ほぼかしきりですっ」

少し離れたところに5~6人の集団がいるだけだった。

なにか少しもめているようだったが、離れているのでよく聞こえない。

「早くつきすぎたな。海の家があいてないから、着替えもできないな。」

「ふふ。でも、早くついてよかったです。こんなキレイなものがみらるなんて、感激ですっ」

祐介は春奈の笑顔をずっと見ていた。

すると、遠くですみませーんと祐介たちに向かって呼びかける声がした。

「?」

祐介と春奈が見ていると、少しぷっくりとした人の良さそうな男性が走り寄ってくる。

その人物は祐介の手をとり、目を輝かせる。

「おねがいですっ。助けてくださいっ」


「急病人?」

---いや、俺が医者だなんて知らないか。

祐介が訝しがっていると、男性は大声で仲間の方に向かって声をかけた。


「西さーんっ。代役見つけましたーっっ。イメージピッタリですーっ」

その言葉に、遠くにいた集団が祐介のもとへと移動してきた。

レフ板をもつ者、大きな傘を持つ者、その傘の下には、ウエディングドレスを着た女性がいた。

「キレイ・・・」

春奈はその女性をうっとりとした目で見ている。

そんな春奈を祐介はほほえみながらみている。

「カメラマンの西と言います。今日予定していた男性のモデルが急病で来れなくなってしまって。代わりにモデルになっていただけませんか?」

祐介が困っていると、横で目を輝かせながら自分を見ている春奈がいた。

---その目は、俺にモデルになれっていう目・・・だよな…。

「おねがいしますっ。ホテルのウェディングプランのパンフレット撮影で。今日しか撮影許可がおりなかったんですっっ」

祐介の手を握っている男が懇願する。

「彼女さんも、彼氏くんのかっこいいところ、みたいよね?」

祐介が春奈の顔を見ると、顔の全面に見たいと書いてあった・・・ように、少なくとも祐介にはそう見えた。

祐介は観念した。

「あんまり世間に出回るようなものでなければ、いいですよ。」

スタッフ一同が諸手を挙げて喜んでいる。

「バイト料弾むんでっ。」

手を握っている男が嬉しそうに言う。

「いや、バイト料はいらないんで。ただ、ちょっとお願いがあるんだけど。」

そういってみんなに背を向けて2人で話し込み始めた。

春奈はフラフラっとウェディングドレスを着た女性に近づいて行く。

「きれいですー。着ている人も、着ているものも。」

モデルの女性もまんざらではなさそうに礼を言った。

「ありがとう。ね、彼氏くん、かっこいいね。」

---私、彼女に見えるのかな?ふふ。そういう事にしておこうっと。

春奈は笑いながらそう思った。



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