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Reversi-Love#35~男はもがけ!~

Reversi-Love_035.jpg
 
 
ひとしきり笑ったあと、田代は黒羽の顔の覗き込みながら聞いた。


「黒羽先生が亡くなって13年か。早いなぁ。で、先生の最期は聞けたのか?」


「ああ。腹刺されているのに、最後まで葛西の心配をしていたらしい。らしいっちゃ、らしいよな。」


「そうだな。あの人らしいな。昔っから弱者の味方で、悪いやつには立ち向かって。命だって狙われた事あるんだぞ。」


「え?初耳だ。」


「そりゃそん時お前は小学生だったからな。で、肋骨何本か折って救急に運ばれて来た。それが俺たちの出会い。俺はすっかり黒羽先生の人柄に惚れ込んじまって、それ以来の付き合いだ。」


「知らなかった。ただの気のいい隣のおっさんかと思ってた。」


「おい。恩をきせるつもりはないが、男手ひとつでお前を育てている先生をフォローする為に隣に越しんだぞ。その頃は頼子・・・カミさんもいたからな。」


「知らなかった。俺、なんにも知らないんだな・・・。」


「そうだ。お前なんてまだケツに殻がついたひよっこだ。迷え。悩め。もがけ。そうやって男は大きくなるんだ。」


「シロチョー、ほんと親父みたいだな。」


田代は黒羽の頭をぽこっと叩く。


「ほら、車で送ってやるから立て。」


田代は先に立ち上がり、黒羽にスッと手を差し出す。

黒羽ははにかんだ笑顔を見せ、その手を握った。


家から少し離れたところで、車から降りると躊躇せずに玄関の戸を開けた。

そして目が点になった。


「何、やってるんだ?」


「あ。透さんお帰りなさいっ。床掃除してます。」


「こんな時間にか?」


時計は0時を回っていた。


「はい。帰ってくるまで何かできる事無いかなって思って。子供がいると、なかなか床掃除って大変ですよね。2人とももう寝ちゃったので、ちょうどいいから米のとぎ汁をワックスがわりにして拭いてました。ね?綺麗になったでしょう?」


「ああ。ワックスなんて、、、何年ぶりだ?覚えてない。記憶にまったくない。」


「えっ。もう。ちゃんと手入れしないとダメですよ。」


「あ?ああ。善処する。」


春奈は笑っている。


「もう。しょうがないですね。私が掃除しに来てあげますよ。高いですよー?」


---え?


黒羽は口元がほころびそうになるのを必死に堪えた。


「高いって、どれくらい?」


「うーん。透さんの作った晩御飯一回分?」


そう言って笑う春奈があまりに可愛く、抱きしめたい衝動にかられた。


「じゃあ、今日の分、今度食べに来い。」


「やったー。」


屈託無く笑う春奈を見て、黒羽は少し安心した。


春奈は一呼吸置いて話はじめた。

「透さん。今度、透さんのお父さんの話と、透さんの13年間の話を聞かせてもらえませんか?」


「いいよ。・・・今度でいいのか?」


「はい。今日はもう寝なきゃダメですっ。病人なのに脱走して!」


「脱走って、お前。」


「はい。早く入って。うがい手洗いするんですよー。」


「今度は子供扱いかよ。」


笑いながら洗面所に向かった。





---私、普通だったよね?大丈夫だよね?透さんの重荷になってないよね?

床掃除の後片付けをしながら、春奈は自問自答した。

---さっきは私の中途半端な決心を見透かされたんだ。グラグラしてるのバレちゃったんだ。ごめんなさい。透さん。私、透さんの事傷つけちゃいましたよね?私、いろいろ、ちゃんと考えますから。

「また泣きそうな顔になってるぞ。」

後ろにまだ黒羽がいた。

春奈は驚いて後ろを振り返る。

「違いますよ。これは地顏ですっていうか、顏見えませんよねっ?!」

2人で顔を見合わせて笑った。



翌朝。

どちらからともなく、黒羽の父親の墓参りに行こうという話になった。

春奈は着替えを取りに寮へ戻り、黒羽は田代の家において行ったバイクを取りに行き、途中の駅で待ち合わせをする事になった。

---早くつきすぎちゃったな。

春奈は駅前で黒羽を待っていた。

しばらく携帯を操作していたが、気づくと黒いスーツを着た男たちに囲まれていた。

「葛西春奈さんですね?ちょっと一緒に来ていただけませんか?」

有無を言わせない圧力がかかる。

春奈は逃げようと体を翻したが、腕を掴まれ当て身をされた。

---な・・・に?

気を失った春奈は黒い車に乗せられた。
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