Reversi-Love#42~奪還~

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祐介は立ち上がり、部屋を出てナースステーションとは逆の方へ歩き出す。

監視役の男も慌ててついてくる。

その足で綿貫の元へ戻った。

監視役の男が綿貫に耳打ちをする。

「ふうん。まあいいでしょう。では涼介クン。君にはこのオンナを犯してもらいたい。」

そういうと祐介の足元に雑誌を投げた。

そのページには女性代議士の写真があった。

「このオンナのせいで、私はここにこもる羽目になった。このオンナを犯して一週間ぐらい国会を欠席させろ。マスコミの前で失言させればもっと良い。」

祐介は雑誌を拾い上げる。

「高階ゆう子か・・・。たしかあんたを告発した同じ党の若手だよな。このオンナを犯したって、あんたの件はナシにはならないだろうに。」

綿貫はニヤリと笑う。

「少なくとも、マスコミは食いつくだろう。さあ、涼介クン、行きたまえ。」

祐介はコブシをギュッと握った。

---くそっ。どうすればいい?




時を同じくして、一般病棟の裏庭では高瀬がある人物と会っていた。

「貴方が特別病棟の裏組織に関与しているとは申しません。ただのわたくしの独り言ととっていただければと思います。」

「・・・」

「葛西春奈様が、綿貫代議士に連れていかれました。」

「!」

「なんでも、この3日の公休が綿貫氏に帯同するためだという嘘の理由が綿貫氏本人の耳に入ったためだそうです。たったそれだけの理由で、春奈様は大変窮地に立たされておいでです。」

「・・・」

「奪還すべく、祐介様は文字通り命を削っていらっしゃいます。黒羽様も責任を感じておられます。ここは穏便に、春奈様をお返しいただけませんか?」

「・・・」

「穏便に帰していただけないのでは、佐伯会としては本気で組織を排除する事になるでしょう。」

高瀬が話していた男は険しい表情を浮かべ、その場を去った。


祐介の横を綿貫の秘書らしき人物が通り抜ける。

そして綿貫に耳打ちをすると、綿貫は苦虫を潰したような表情になった。

「涼介クン、今日のところは一旦引こう。」

祐介は驚き綿貫を見る。

「ただし、次は無い。君は近いうちに再び私の道具となり、我が手足として働く事になるだろう。」

---させるものか。しかし、何があった?

「さあ、春奈クンを連れて帰りたまえ。私は気が短いんだ。」

祐介は警戒しながら春奈のもとへと向かい、オーバーシーツにくるむと抱き上げた。

車に乗せ、尾行に気を配りながら黒羽の家に到着した。

黒羽の家の呼び鈴を鳴らす。

ガラガラっとドアが勢いよく開かれる。

そこに立っている人物の様子をみて驚く。

「涼・・・じゃない。祐介?!お前顔が真っ青だぞ?!」

「車に・・・春奈が眠ってる…。頼・・・む。」

そういうと祐介は倒れこんだ。
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